平成20年度以降よりの新築工事施工事例のご紹介です。様々なテーマを設けながら、個々の家づくりに取り組んでいます。
K様邸店舗併用住宅新築工事
当社では初めての試みとなるゼロエネルギー住宅の新築物件事例です。ゼロエネ住宅先導型モデルとして完成致しました。外観デザインは軒の出の少ないキューブ型の外観にして、冬場は日射を多く取り入れる工夫をし、夏場は庇兼用型のシャッターBOXを採用する事で、日射遮蔽が可能な形状になっています。
2階バルコニーを下から見上げた時に、他人の視線に触れないよう、アルミスリットで目隠しルーバーの役割を持たせました。プライバシー保護(機能性)にも配慮しながら、デザイン性も向上させるように工夫しています。
吹抜けの中央部に木製のらせん階段を配置して、見通しが良く明るい、また障害なく風が通り抜ける階段になるように工夫しています。
上階よりらせん階段を見上げたところです。風通しの良い階段と、サッシ形状や配置を工夫する事による相乗効果で、夏場は涼しい風が通り抜ける心地良さを体感する事ができます。夏場冬場とも、上下階での温度差による不快感を極力無くすようにしており、健康にも良いとされる、高気密・高断熱住宅の快適性を思う存分味わって頂けると確信しています。
リビングダイニングは家族全員が集まるくつろぎの空間として位置付け、天井には吸音効果のある材質と、調湿効果のある杉板の特殊加工を施した天井板をミックスさせ、より快適な空間となるように工夫されています。壁の仕上げ材も珪藻土塗りのパターン付けとして、調湿・脱臭効果が期待されます。また多くにLEDライトを活用し、エネルギー削減効果を引き出しています。
今回の物件はゼロエネルギー住宅として、初めての試みでしたが、そこばかりに固執しすぎて、デザイン性や機能性また使い勝手を軽視する事だけは避けようとの思いで設計・施工に携わりました。全体を通して多少の反省点はありましたが、まずまず納得の行く仕上がりになったと感じています。またその甲斐あってか、LIXILメンバーズコンテスト【新築部門】において、敢闘賞を頂く事ができました。今後は更に上を目指して今回至らなかった部分を、次回の改善点として繋げて行きたいと思います。まだまだ始まったばかりですが、環境負荷を低減するゼロエネ住宅が普及できるよう、努めて参りたいと感じています。